2025.02.24
Yasuki Onozaki
社長ブログ

CAMM-4リリースとオンプレAIを手軽に構築する方法・可能性

こんにちは、クーリードCEOの小野崎です。
本当にあっという間に、2025年2月になっていました…
そして、本ブログも数ヶ月更新できていませんでした…

そんな久しぶりのブログですが今回は先月プレスリリースした、生成AIシステムについて書かせていただきます。

▼プレスリリースhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000145073.html

2025年1月23日、私たちはプレスリリースで発表した通り、長年の研究開発の成果であるAIプロダクト「CAMM-4」を正式にリリースしました! 「CAMM」とは「Coolied AI Male Manual(クーリード社製マニュアル生成AIシステム)」の略称。ちょっと堅苦しい名前ですが、中身は結構革新的なんです。
2019年から研究開発をスタートしたCAMMシリーズ。今回リリースされたCAMM-4は、実に4世代目となるマニュアル生成AIシステムです。正直、ここまで来る道のりは長かった… でも、その苦労は、CAMM-4の性能と使いやすさで報われたと確信しています。

さて、CAMM-4のどの性能が?何が使いやすいのか? それはズバリ、2つの新しい機能にあります。

**1つ目は、「オートマチックLLM」です。**

これは、私たちが独自に命名した機能なのですが、複数の学習済みLLM(大規模言語モデル)を搭載し、ユーザーの質問内容に合わせて最適なLLMを自動的に選択・実行する仕組みです。 まるで、頭脳明晰な秘書が、あなたのニーズを瞬時に理解し、最適な回答を準備してくれるようなもの。 これにより、ユーザーは、どのLLMを使えばいいのか悩む必要がなく、常に最高の精度と効率でマニュアルやFAQを作成できます。 数年前にこれをみたら、「魔法」のように感じたと思います?

**2つ目は、オンプレミスAI(オンプレAI)対応です。**

これがCAMM-4の真骨頂!とも言えるかもしれません。
簡単に言うと、あなたのローカル環境でLLMを動かすことができるんです。 クラウドサービスに依存しないため、機密性の高い情報を含むマニュアル作成にも安心して利用できます。 データセキュリティが重要な現代において、これは非常に大きなメリットと言えるでしょう。

では、
このオンプレAIを実現できた秘密は何だったのか?

それは、オープンソースプラットフォーム「ollama」と、意外な存在であるMac miniの存在です。

<Mac mini 導入背景>

正直、開発当初は、オンプレAIを実現するためのハードウェア選定に頭を悩ませました。 高性能なGPUが必要なのは明らかだったのですが、我々の企業規模では、NVIDIA H100/H200のようなGPUは高価すぎる…
Google Colaboなら一時的にそういったGPUを使用できるが、「オンプレAIを開発するのに、クラウド開発環境」は違う…
コスパ的に入手できるのはRTX 4090とかになるが、RTX4090はメモリが24GB。「この24GBでもなんとかなるかなー」と安易に考え、RTX4090搭載のPCを購入・設置し、開発をすすめましたが、メモリ不足による「アウトオブメモリ」エラーに悩まされ続けました。
正直、開発スピードが著しく低下(というか進まない)、正直、結構、絶望を感じました。

そんな時、救世主が現れた!!
それが、64GBメモリを搭載したMac miniです。 信じられないかもしれませんが、このMac miniのおかげで、「アウトオブメモリ」エラーはほとんど解消されました。 開発スピードは劇的に向上し、CAMM-4の完成に大きく貢献してくれたのです。 まさか、Mac miniがAI開発の救世主になるとは…
私ふくめ、開発チーム一同、驚いています。

もちろん、Mac miniが万能というわけではありません。 大規模なデータ処理には、より高性能なハードウェアが必要になるでしょう。 しかし、我々のような小企業や個人開発者にとって、Mac miniは、現時点(2025年2月現在)最もコストパフォーマンスに優れた、強力なAI開発環境を提供してくれる存在だと思うと同時に、もっとコスパに優れたHWが現れてほしいとも、願っています。

さて、話をCAMM-4に戻すと、CAMM-4は単なるマニュアル・FAQ生成AIではありません。
私たちは、CAMM-4を、マニュアルやFAQのゲームチェンジャーになる存在だと思っています。
また、CAMM-4の第二弾として、ITシステムの構築方法もゲームチェンジしていきたいと考え、開発を進めています。

CAMM-4に興味を持たれた方は、ぜひ私たちのウェブサイトをご覧ください。 詳細な情報や、トライアルの問い合わせも掲載しています。

今後も、どうぞお願いいたします。